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無責任なぶろぐ

【和訳】アトミックスワップの記事

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 AmyCastor氏による2017/5/27付けの記事(以下リンク)を和訳(一部意訳)したものです。

www.coindesk.com

 

 あなたがある仮想通貨を別のものにトレードしたいとします。そのときあなたはどうするでしょうか?自分で取引が信頼できる知り合いを探すか、あるいは一般的なシナリオ通りに、集権的な取引所を経由しうるかになります。

 最終的に、後者はリスクを伴います、なぜならそれはあなたの資産をブロックチェーンから取り出し、見知らぬ第三者の手に渡すことになるからです。仮に取引所が過ちをおかしあなたのお金を保持できないとなれば、どんな理由であれ、あなたの運はそこで尽きることになります。

 

 ライトニングネットワーク(元々はビットコインのオフチェーンを用いたスケーリング解決策)では、ある分散型オプションの状態を整えています。そのオプションとは、アトミックスワップと呼ばれるサードパーティーを必要としないものです。

 

 アトミッククロスチェーンスワップとしても知られているこの技術は、取引が完了するまで、一方がもう一方の資産を盗むといったリスクなく、2つの異なるブロックチェーン上のトークンを保持する2人が直接的に、かつ即座に取引することを可能にします。

 

 そこが「アトミック(原子)」とよばれる所以です。つまり完璧に取引が成立するか、あるいは、取引は全く起こらないということなのです。 したがって、たとえLightningノードがオフラインになったり、取引の契約を途中で破られてしまっても、誰もが自分のお金を取り戻すことができます。

 

 しかし、課題があります。

アトミックスワップが機能するには、少なくとも2つの異なるブロックチェーンでLightningを起動して実行する必要があります。今のところ、ライトコインでは始まっています。そして、もうじき複数のチェーンでも実行されるつもりです。

 

現在、いくつかの開発チームがlitecoinのブロックチェーン上でLightningの実装をテストしています。さらに、SegWit(Lightningの前提条件であるプロトコルアップグレード)が、別のブロックチェーン、Vertcoinでアクティブされ、同様にLightningの扉が開かれています。

アトミックスワップに尽力しているlitecoinの創始者であるCharlie Leeによると、あとはLitecoinでLightningを完全に運用してから、Vertcoinでテストを開始するだけだといいます。これらの手順が完了すると、今年早々に最初のアトミックスワップを確認できるそうです。

それはleeがしばらく前から検討していたアイデアです。彼は、1月にアトミックスワップの計画に関するブログ記事を投稿しました。そして、2017年の litecoinロードマップには、litecoinとVertcoin間のアトミックスワップの計画を明確に記しています。

 

Fundamentals(基礎)

(中略)

どのようにして動くのか?

 

基本的には、アトミックスワップはハッシュタイムロック契約(HTLC)として知られているスキームを利用しています。 Lightningはすでにこの技術を使用しており、1つのブロックチェーンの上に双方向の決済チャネルを確立しているため、2つのチェーンにわたってチャネルを開くことは容易ではありません。

HTLCは、ハッシュロックとタイムロックの2つの技術の合併です。 どちらも一種のエスクローのように動作するマルチシグネチャ(またはマルチシグ)取引の条件を設定します。

たとえば、ハッシュロックは暗号パズルを使用し、一方の当事者が他方の資金を使わずに資金を解放できないようにします。 また、何も起こらなければタイムロックはセーフティネットのように機能し、特定の時間が経過した後に送金者に送金します。

 

アウトプット(送金分)を定めるために、資金を脇に置いて「if / then」条件を用いる方法だと考えられます。

 

要するに、アトミックスワップは次のようになります。

1.アリス(ビットコインを持っている)は、ボブ(ライトコインを持っている)に50 LTCと引き換えに1BTC与えることにします。これを行うために、アリスはボブへの支払いチャネルを開き、ボブは別のブロックチェーン上にいるアリスへの支払いチャネルを開きます。

 

2.両当事者は、各チャネルに「条件」を設定します。最初の条件では、タイムロックを使用して、取引が失敗した場合、一定時間後に返金されることを保証します。 次にハッシュロックを使用します。アリスはデータとそのハッシュを生成します。彼女はその後、ボブに1 BTC支払いますが、そこには以下のハッシュを含みます。「Bobが支払いを請求する場合、彼はハッシュの原像を用意しなければならない。」

 

3.ボブは彼の支払いチャネルを使ってアリスに50LTCを支払い、ハッシュの原像をアリスは作成する必要があると定めておきます。

 

4.ボブから請求がくると、アリスはデータを公開することで、ボブを取引相手として認証できることを可能にしてくれます。

 

 

たとえボブまたはアリスが最後まで取引を完遂できない場合が生じても、最初の条件により全ての資金が戻ってくることになっています。この意味で、資金を失うリスクはありません。さらに重要なことは、あなたはあなたのお金の所有権を第三者のエスクローサービスに渡すことはありません。

 

その他の計画

もちろん、ライトニングはアトミックスワップのために考えられているわけではありません。 しかし、プロジェクトの開発者は、コードを修正することは過度の作業を必要としないと言っています。

C言語でライトニングを実装しているBlockstreamの開発者であるクリスチャン・デッカ(Christian Decker)氏は、「アトミックスワップを行う標準はまだありません」と述べていますが、仕様を持たなくても レイアウトするとかなり簡単になります。

一方、lnd(Lightning Network Daemonの略)と呼ばれるLightning for Goの実装に取り掛かっているLightning Labsの開発者、Olaoluwa Osuntokun氏は今後のリリースでは「マルチチェーン対応」であることを最近のブログの投稿で示唆しています。

注目すべきもう一つのポイントは、SegWitがlitecoinで実装したので、ユーザはlitecoinからBitcoinテストネットにテストクロスチェーントランザクションを送ることができます。

 

分散型取引所

一度Lightning Networkが立ち上がり、相当数のブロックチェーン上で正常に動作した場合、分散型取引所について考え始めることができます。

 

具体的にいうと、これらは中央管理人を伴わない取引です。 0xやEtherDeltaといったところでは、Ethereumブロックチェーン上のERC20のトークンのみを交換することはできます。ところが、アトミックスワップは2つの異なるチェーン間での支払いを可能にします - これは重要な違いです。

 

しかし、アトミックスワップは取引の全てを遂行することしかできないということを心に留めておいてください。真の分散型取引所は、トレーダーをマッチさせ(アリスがボブを見つける)、市場価値を決定するためにトレードを集計する(アリスはどのような取引額を合理的にボブに提示できる)必要があります。

 

良いことは、実際にある取引所のような信頼できないサービスは必要ないということです。

 

Deckerによると、ウェブサイトに注文を収集して何らかの形で提示するか、取引の機会をアナウンスするブロードキャストネットワークを作成するだけで、他の問題を解決することができると説明しています。

 

彼はCoinDeskにこう話しました:

中央集権の取引所のように、自分でコインの価値を決定し設定するので、アリスが50LTCに対して1 BTCを交換しようとした場合、ボブはそれを受け取ることも拒否することも可能です。

 

分散型取引所は、非中央集権の夢の大きな一部分となります。それは個人が自分のお金をコントロールし、暗号通貨を相互運用できる将来を指しています。

言い換えれば、litecoin、monero、zcashなどをビットコイン払いのみで扱う商人に支払うことができます。あなたのお金はすぐにビットコインに変換されるので、問題にはなりません。

 

そして、中央集権化である取引所が、暗号通貨界へのオンランプ(入り口としての存在)としか役立たないときを想像するのは難しいことではありません。それ以降のすべての取引はブロックチェーン上で起こるのです。

 

 

p.s.

誤訳しまくってるけど勘弁。w

問題あればコメント欄に指摘してくださいw